Je t'aime comme la tombe.

フランス革命萌え語り。あとは映画と野球?ハムファンです。

フランス語ポップについて

2022年12月25日:はてなブログへの移行でリンクを編集。La Femmeは4枚目のアルバムを出し、Therapy Taxiは解散してしまった。

よく英語を学ぶ中高生に、洋楽や洋画、英語のドラマを見て勉強しようというアドバイスを耳にする。私もQueenLed Zeppelinに夢中だった高校時代はそのアドバイスに従い、それなりの結果を得られたと思う。大学に入ってフランス語を学び始め、ちょうどハードロック以外も聴こうと考え始めて、一石二鳥を狙って(割と最近の)フランス語のポップを探し始めた。実を言えばその前から映画の関連でフランス・ギャルやシャンタル・ゴヤは好きだったのだが、もっと新しそうなものを聴きたかったのである。

それほどフランス語音楽に精通しているわけではないが、数年探して特に印象に残っているものを紹介する。youtubeを置いておくが、おそらくどれも各種ストリーミングサービスにあるはずだ。(少なくともApple musicには2020年8月25日現在ある)

La Femme- Couteau

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La Femmeは初めて好きになった現代フランス語ポップだと思う。1stアルバムの緊迫感あふれる、妖しい非常事態みたいな雰囲気も好きだが、最近は霧がかかった草原にいるような印象を受ける2ndアルバムを良く聞いている。この曲はその『Mystère』の最終曲。大したことを言っている歌詞ではないが、フランス語を学び始めた頃はよく分からなかった意味が約4年たった今はだいぶ分かって嬉しい。

これがこのバンドにはまるきっかけになったSur la plancheという曲である。

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Therapie Taxi- Avec ta zouz

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MVが楽しい。歌詞とは特に関係ないと思う。女性ボーカルの声がきれい。昨年3月にストラスブールに行ったのだが、なんとなくラップ調の曲が流行っているような気がした。本当ならthérapie (最初のeにアクサンテギュ)なのでは?と思うが公式youtubeやジャケットにはない。グループ名には入れないとか、最近の流行などあるのだろうか?気になる。

余談だが、ストラスブールに行った際に現地の大学生に聞いたところ、フランスの若者はあまりフランス語ポップを聴かないのだそうだ。La FemmeやTherapie Taxiを知っているのはかなりの音楽通(インスタレーション作品を作っているなど芸術系のようだった)一人だけだった。

Tonique (Kanuel Lauriault)- Orange

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Apple musicのIndie FrancoプレイリストでAnnaという曲を見つけてからなぜかはまっている歌手(たぶんソロ)。名義がtoniqueという一般名詞(音楽用語で主音という意味があるが、2015年最終更新のinstagramのプロフィールにはRafraîchissant comme un gin tonique (ジントニックみたいにさわやか)とあるのでトニックウォーターのことらしい。)なので検索してもなかなかヒットしないし、メロディーと歌詞のリズムがあっていてついつい聴いてしまう(ジャケットの顔見てると一発殴りたくなるけど)。この曲は2020に入ってからリリースされた最新曲のようだが、歌詞を音楽に載せるのが一層上手くなったように思う。つい口ずさむので歌詞をだいぶ覚えてしまった。

(10月17日追記)Apple Musicの『Orange』と、youtubeにアップロードされているMVの名義がKanuel Lauriault になっていた。Toniqueはバンドで、解散してLauriault のソロ活動になったのだろうか、あるいはソロプロジェクトか?ちなみにLauriaultのFacebookによると、おそらくケベックで活動しているようだ。『Orange』のMVも上がっていたので動画も差し替えた。

Marie Möör-Pretty day

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1982年くらいにリリースされたので番外編。Marie Möörは現在The other colorsというバンド(プロジェクトかも)をやっているらしい。少しyoutubeで聴いてみたらけっこう好感触。

インターネット上にある歌詞は途中までしかなく(the other colorsの公式youtubeアカウントが載せている動画にもなかった)、このyoutubeの動画で1分10秒くらいから始まるフランス語の歌詞がよくわからない。以前予想を立ててみたのだが、実際にメロディーに合わせたらかなり違う気がした。最後の2節は dormir dans tes yeux longtemps ×2だと思うのだが...

 

Ruth-Polaröid/Roman/Photo
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番外編その2。

Ruthは1970年代後半-1980年代のグループで、メンバーは流動的だったらしい。フレンチ・コールドウェーブにハマっていたときに見つけた。低音ボーカルのクールさと高音のコケティッシュさが良い。

今回はかなりシンセポップに寄ってしまった。私の好みもあるのだろうが、フランスのロックやポップはかなりこのようなサウンドが多い気がする(特に最近の映画のサントラとか)。今後も良いフランス語の音楽に出会えれば良いと思っている。フランス語学習者でこの手の音楽が好きな人がいたら、ぜひ参考になればと大それたことを言って終わる。

(誰かPretty dayの謎の歌詞を聞き取れたら教えてください)