Je t'aime comme la tombe.

フランス革命萌え語り。あとは映画と野球?ハムファンです。

オシップ・ルニッチのカミーユ・デムーランについて語りたい。

今日はカミーユ・デムーランがパレ・ロワイヤルのカフェ・ド・フォワで「武器を取れ!」と演説した日である。

というわけで、今日はとにかく私にとってのベスト・カミーユである『怪傑ダントン』のオシップ・ルニッチについて語りたい。

映画のあらすじや感想はすでに書いたので、今回は萌え語りに徹している。またダントンとの絡みは前にたくさん書いたので、今回は極力それ以外の場面を取り上げる。この記事でもかわいいカミーユについてたくさん書いたので、興味がある方は画像だけでも見てほしい。

heartshapedcoffin.hatenablog.com

 

ルニッチ・デムーランの良いところその1: 笑顔

笑うと顔がくしゃっとして、見ているこちらまで幸せになる。目が細くなるところもかわいい。

やはりペンを取っている時が一番輝いている

この場面とてもかわいいので再掲!

youtube.com

あまりにかわいすぎてギター演奏シーンはクリップ作ったので見てくれ。

ルニッチ・デムーランの良いところその2:喜怒哀楽がどれも豊か

喜びや楽しいところは前項や以前の記事でとりあげたが、このデムーランは悲しみや恐怖の表情も豊かである。

ダントン邸に民衆が押しかけて来たのを見て怯える。なぜ誰も注意を払わないのかわからない。

しっかり者リュシルと、甘えん坊で気が弱いカミーユ 

憲兵に無理やり連行されるカミーユ

獄中で恐怖のあまりリュシルにすがりつくカミーユ

奥に注目。ヴェスターマンカミーユだけやけに甘い

カミーユってロベスピエールのこと結局どう思っていたんだろう

こんなにかわいいいきもの、ダントンは離したくないしロベスピエールは殺したくなくて助けようとするし、ヴェスターマンは甘くなるし、リュシルだって望まぬ結婚でも可愛がるよなあ。

またリュシルとの関係について、見返してみるとはじめは便宜上の結婚だったが、終盤ではリュシルとカミーユはちゃんと夫婦だった気がする。ただ急に二人の距離が縮まるので、二人が心を通わせる場面がどこかにありそうな気がするのだが。あまりに史実と異なるので、この女性をリュシルと言って良いのか疑問は残るものの、それでも革命の時代に翻弄されながらも芯の強い女性だと思う。

エローの家から逃げてきたバベットを迎えるこの場面、夫婦の連帯感がとても強い


ふと思ったが、リュシル役のシャルロッテ・アンデルはルニッチが帝政ロシア時代に相手役を務めていた、早世した俳優ヴェラ・ホロドナヤに似てる気がする。ルニッチとアンデルどちらが先にキャスティングされたかは不明だが、アンデルのリュシルは特にホロドナヤが意識しているような気がする。ルニッチの相手役としてアンデルが寄せたのか、あるいはホロドナヤに似ているアンデルがキャスティングされたので、相手役でルニッチが選ばれたのか?あくまで予感だけど。

ヴェラ・ホロドナヤ(左)とシャルロッテ・アンデル(右)

 

私の解釈とほぼ一致するカミーユ・デムーランを演じてくれたオシップ・ルニッチのことが私は非常に気になっている。しかし現在見ることのできるルニッチの出演作はこれと『悲しみよ、静まれ...悲しみよ』の現存する前半、『ラストタンゴ』の断片のみなのが残念でならない。恐らく他は散逸してしまったのだろう。Wikipediaを見てあらすじが気になる帝政ロシア時代の作品(特に Песнь торжествующей любви(愛の勝利の歌)、Роковой талант (運命の才能)Как они лгут(どのように嘘をつくか)、На алтарь красоты(美の祭壇に)や、ドイツ亡命後だと『獣人』(おそらくゾラが原作、ロシア時代もジャック・ランティエ役をやっているらしい?)や『タラス・ブーリバ』(ルニッチ演じるオスタップが拷問にかけられるシーンがあるらしい)あたり、非常に見てみたいのだが。

ルニッチが気になりすぎてついにDuolingoでロシア語学習をはじめた。まあキノーとヴィクトル・ツォイにはまったからでもあるのだが。80日くらい続いている。そういえば高校の時も国語の教科書に載っていたイワン・モジューヒンの写真が好きで、一時期モジューヒンの画像を集めていたな。こんなご時世だが、ロシアの文化に惹かれるものがあるのかもしれない。帝政ロシア映画、気になるから色々調べてみよう。