サイコパスでも、私には見識がある。
どうして自分の身に起こることが何もかもうまく行かないという理由で、周りを傷つけてはいけないのか。
いつか嘲笑と私の涙を償わせる。
二人で一つになれることはそんなに高等か。なれない人間は出来損ないか。なのにどうしてもう一人を求めてしまうのか。
社会は私とは関係がない。虚無を認めてしまえば放っておいてくれたのに。なのにどうして社会を求めてしまうのか。
あなた方は良い友だちだ、だがもはや私はあなた方の届かない所にいる。
そもそも人が誰かを救うなんてことが可能なのだろうか。
名もなき自殺者にはならない。
どうして気乗りがしないからという理由だけで、学校を休むことは許されないのか。学校は神聖なる徳の場なのか。学校爆破は妄想に過ぎない。
土曜日だというのに特別講座に行かなければならなかった。
オルガの両親より強硬な私の親は、彼女より弱い私を寝台から引き剥がした。
私に必要なのは勉学より睡眠なのは明らかなことだった。
また冬の嵐の朝、休校が発令されなかったのでバスに乗るよう急かされた。
私は天候を操れるので、雪が吹き付けた扉は凍りついて開かなかった。
それで学校に行かずに済んだ。
私はそれで満足した。
彼女に特殊能力は目覚めなかった。だからトラックが必要だった。
暗闇を駆け抜くオルガ・ヘプナロヴァー 白樺は目を覚ましもせずに
暗闇の木々の間を誰にも見えない速度で駆けることは陶酔の最たるものだ。スピードと闇の中に消えてしまえれば良かった。
「死刑は罪を抱えて生きるより楽ではないか」
「人間はいつも悪を選ぶ」
「君もみんなと同じく悪を選んだ」